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ブロードコム

基本情報

ブロードコムAVGONasdaq

Broadcom Inc.

半導体57.7%とインフラソフトウェア42.3%の2部門。部門営業利益では212億32百万ドル対207億65百万ドルで差が4億67百万ドルしかない。

売上高は10.1兆円で、ソシオネクスト(2,008億円)の約50.5倍。従業員は約33,000人。

  • 時価総額272.1兆円
  • 売上高10.1兆円
  • 営業利益4.0兆円
  • 純利益3.7兆円
  • 株価360.14USD
  • PER75.5倍
  • PBR21.15倍
  • ROE31.0%
  • 配当利回り0.66%
正式社名
Broadcom Inc.
会計基準
米国会計基準(US GAAP)
SECへの登録業種
Semiconductors & Related DevicesSIC 3674
発行済株式数
4,773,629,865 株
1株あたり利益(EPS)
4.77 米ドルFY2025・希薄化後
1株あたり配当金
2.36 米ドルFY2025
従業員数
約33,000 人うち約57%が研究開発職。地域別は北米 約49%・アジア 約36%・欧州中東アフリカ 約15%。2025年11月期の自発的離職率は約4.1%

株価

ブロードコムの5年の株価の推移(月末の終値)446.77USD44.40USD20222023202420252026

月末の終値です。2021年11月から2026年09月まで。株式分割は反映済みで、配当は含みません。出典はYahoo Finance。

売上高と利益の推移

売上高と営業利益の推移(兆円)(利益率)0.00.0%2.510.0%5.020.0%7.530.0%10.040.0%12.550.0%4.41.4FY20215.32.3FY20225.72.6FY20238.22.1FY202410.14.0FY202531.0%42.8%45.2%26.1%39.9%売上高営業利益営業利益率

財務ハイライト(過去5期)

純利益・ROE

純利益・ROE(億円)00.0%10,00020.0%20,00040.0%30,00060.0%40,00080.0%FY21FY22FY23FY24FY25純利益ROE

総資産・自己資本・自己資本比率

総資産・自己資本・自己資本比率(兆円)0.00.0%8.015.0%16.030.0%24.045.0%32.060.0%FY21FY22FY23FY24FY25総資産自己資本自己資本比率

キャッシュ・フロー

キャッシュ・フロー(億円)▲50,000▲25,000025,00050,000FY21FY22FY23FY24FY25営業投資財務

1株あたり利益(EPS・希薄化後)

1株あたり利益(EPS・希薄化後)(米ドル)02346FY21FY22FY23FY24FY25EPS
決算期売上高前期比営業利益営業利益率純利益純利益率
FY20252025-11-02期末101,408億円+23.9%40,451億円39.9%36,708億円36.2%
FY20242024-11-03期末81,864億円+44.0%21,370億円26.1%9,357億円11.4%
FY20232023-10-29期末56,856億円+7.9%25,726億円45.2%22,352億円39.3%
FY20222022-10-30期末52,703億円+21.0%22,579億円42.8%18,246億円34.6%
FY20212021-10-31期末43,572億円—13,522億円31.0%10,692億円24.5%

直近5期の通年決算です。

事業の概要

半導体ソリューション

5つの最終市場に向けた半導体。ネットワーク接続、無線機器向け接続、サーバー・ストレージ、ブロードバンド、産業用

売上構成比 57.7%売上構成比57.7%58,505億円

利益構成比50.6%33,702億円・利益率57.6%

強み・実績
  • ★★ネットワーク接続がAI向けの中心。顧客仕様のASIC(会社が「カスタムアクセラレータ」または「XPU」と呼ぶもの)、イーサネットのスイッチ・ルーティング用半導体、光部品を、会社は「ハイパースケーラー、AIの基盤モデルを持つ企業、OEM、システムインテグレーター」に売っていると10-Kに記載している
  • ★自社工場を使うのはFBARフィルタと、GaAs・InPを使うレーザーだけ。前工程の大半はTSMCなどへ委託している
  • ★サーバー・ストレージ向けには、SSDの中のフラッシュメモリを管理するコントローラを供給している(誤り訂正・ウェアレベリング・不良ブロック管理)
主な製品・サービス
  • カスタムAIアクセラレータ(XPU)
  • イーサネットのスイッチ・ルーティング用半導体
  • RFフロントエンド(FBARフィルタ)
  • フラッシュコントローラ・PCIeスイッチ
  • セットトップボックス・ブロードバンドのSoC

インフラソフトウェア

大企業と政府機関に向けたソフトウェア。VMwareを中心とするプライベートクラウド、メインフレーム用、セキュリティ、企業向け、ファイバチャネルSANの管理

売上構成比 42.3%売上構成比42.3%42,903億円

利益構成比49.4%32,960億円・利益率76.8%

強み・実績
  • ★★★売上は27億ドルではなく270億29百万ドルで、連結の42.3%を占める。2023年10月期の76億37百万ドルから3.5倍になった
  • ★★部門の営業利益207億65百万ドルは、半導体の212億32百万ドルとの差が4億67百万ドルしかない。利益では半分近くをソフトウェアが占める
  • 会社は売り先を「フォーチュン500の大半を含む世界最大級の企業の多く」「多くの政府機関」と10-Kに記載している
主な製品・サービス
  • VMware Cloud Foundation(VCF)
  • メインフレーム用ソフトウェア
  • Symantec・Carbon Black(セキュリティ)
  • 企業向けソフトウェア(AIOps・自動化)
  • ファイバチャネルSANの管理
25億30百万ドル有形固定資産2025年11月2日時点。総資産1,710億92百万ドルの1.5%にとどまる。★自社工場を使うのはFBARフィルタとGaAs・InPを使うレーザーだけで、前工程の大半はTSMCなどへ委託している
109億77百万ドル研究開発費2025年11月期の連結。前期の93億10百万ドルから17.9%増えた。売上高に対する比率は17.2%
約19,000件保有する特許2025年11月2日時点の米国その他の特許。ほかに出願中が2,170件。満了は2025年から2044年
2.36米ドル1株あたり配当金2025年11月期。★会社は2025年12月11日の決算発表で「2011年度に配当を開始して以来15期連続の増配」と述べ、2026年11月期の年間配当の目標を1株2.60ドルとしている

注目ポイント

  • ★★★売上の42%はソフトウェア。利益では半分近くを占めるインフラソフトウェアの売上高は270億29百万ドルで連結の42.3%、部門の営業利益は207億65百万ドルです。半導体ソリューションの部門営業利益212億32百万ドルとの差は4億67百万ドルしかありません。★VMwareの買収(2023年11月22日完了)で構成が変わりました。同部門の売上は2023年10月期の76億37百万ドル(構成比21%)から3.5倍になっています。「半導体会社」として売上だけを見ると、利益のほぼ半分が視野から外れます。
  • ★★VMware買収の総対価は862億90百万ドル2023年11月22日に完了しました。VMwareの株主は現金307億88百万ドルとブロードコム株5億44百万株(公正価値533億98百万ドル)を受け取り、VMwareのタームローン返済12億57百万ドルなどを含めた総取得対価は862億90百万ドル、のれんは796億48百万ドルです。無担保社債82億50百万ドルも承継しました。★2024年7月1日にVMwareのエンドユーザーコンピューティング事業をKKRへ現金35億ドルで売却しています。
  • ★★顧客と代理店の集中度が高い10-Kによると、上位5社の最終顧客で全社売上の約40%(前期も同率)、1社の代理店だけで32%(前期28%、前々期21%)を占めます。売上債権の残高では1社で44%(前期18%)です。販売代理店を経由する売上が全体の48%にあたります。★直近の四半期(2026年5月3日終了)ではさらに進み、上位5社で約45%、1社の代理店で42%になっています。
  • ★自社工場はごく一部にとどまる会社は10-Kで、前工程のウエハー製造の大半を外部のファウンドリへ委託しているとし、TSMCを名指ししています。組立・テストもTSMC・ASE・Foxconn・Amkor・SPILへ委託しています。★自社工場を使うのはFBARフィルタと、GaAs・InPを使うレーザーだけで、III-V族の自社ウエハー製造は主に米国とシンガポールです。★有形固定資産は25億30百万ドルで、総資産1,710億92百万ドルの1.5%にとどまります。

部門ごとの売上と利益

2025年11月期(52週・2024年11月4日〜2025年11月2日)10-Kのセグメント注記より

部門売上高部門の利益利益率
半導体ソリューション58,505億円33,702億円57.6%
インフラソフトウェア42,903億円32,960億円76.8%
部門に配分していない費用—▲26,211億円—
連結101,408億円40,451億円39.9%

★報告セグメントは2つで、部門の利益指標は営業利益です。

地域別の売上

地域別の売上高(出荷先・引渡先の所在地基準)2025年11月期(52週・2024年11月4日〜2025年11月2日)

  • その他の国 29.7%29.7%30,126億円その他の国
  • 米国 25.8%25.8%26,200億円米国
  • 中国(香港を含む) 17.5%17.5%17,706億円中国(香港を含む)
  • シンガポール 16.9%16.9%17,137億円シンガポール
  • 台湾 10.1%10.1%10,240億円台湾

2025年11月期(52週・2024年11月4日〜2025年11月2日)の地域別の売上高です。

最新の決算

2026年11月期 第3四半期(2026年5月4日〜8月2日)2026-09-02 公表

項目2026年11月期 第3四半期(2026年5月4日〜8月2日)2025年5月5日〜8月3日増減
売上高46,970億円25,321億円+85.5%
営業利益25,326億円9,344億円+171.0%
純利益20,775億円6,571億円+216.1%
売上高営業利益率53.9%36.9%—

会社が公表した決算資料の数値です。

会社が公表している中長期の目標

配当と事業戦略に関する方針2025年11月2日期 Form 10-K(2025年12月18日提出)と決算発表資料に記載

会社が掲げる「会社が掲げる事業戦略」は「持続的な技術のリーダーシップと、その分野を代表するソリューションの開発に注力し、世界の主要な企業・政府顧客に包括的なインフラ技術の製品群を提供する」です。

会社が示している方針2025年11月2日期 Form 10-K(2025年12月18日提出)と決算発表資料に記載

方針テーマ主な重点活動
1自社の研究開発と買収の両方で広げる①大規模な自社研究開発と、事業・技術の戦略的な買収の両方で、包括的なインフラ技術の製品群をそろえる10-Kの記載
  • 「持続的な技術のリーダーシップと、その分野を代表するソリューションの開発に注力する」
  • ★2025年11月期の研究開発費は109億77百万ドル(売上高の17.2%)
  • ★直近の大型買収はVMware(2023年11月22日完了・総対価862億90百万ドル)。ほかに2024年4月23日にシーゲイトのSoC事業の一部資産を6億ドルで取得している
2配当を毎年増やす②2011年度に配当を開始して以来、毎年増配している会社が示した数値
  • ★2026年11月期の年間普通株式配当の目標は1株2.60ドル(2025年12月11日の決算発表)
  • ★「2011年度に配当を開始して以来15期連続の増配」と最高財務責任者がコメントしている
  • 四半期配当は2026年6月30日支払い分が1株0.65ドル

★★★決算発表資料と10-K・10-Qには、会社の売上高・利益率・ROEなどの中長期の数値目標は書かれていません。

経営目標(財務)

指標2025年11月期(実績)会社が掲げた目標
1株当たり年間配当金2.36米ドル2026年11月期は2.60米ドル(2025年12月11日の決算発表)
売上高・利益率売上高638億87百万ドル・売上高営業利益率39.9%決算発表資料と10-K・10-Qに中長期の数値目標の記載は無い

これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。

日本企業との違い

ソシオネクスト6526

顧客の仕様に合わせて作るASICで事業が重なる。ブロードコムは10-K(2025年11月期)で、ハイパースケーラーなどの仕様に合わせたカスタム・アクセラレーター(XPU)を半導体の製品に挙げ、前工程の大半をTSMCなどに委託している。★事業の構成は大きく違う。ブロードコムは半導体ソリューション57.7%とインフラソフトウェア42.3%の2部門で、ソシオネクストは報告セグメントが単一のカスタムSoCの会社。ブロードコムの10-Kにソシオネクストの名前は出てこない

売上高をブロードコムと並べる
  • ソシオネクスト2,008億円2026年3月期
  • ブロードコム10.1兆円直近の通期
時価総額をブロードコムと並べる
  • ソシオネクスト3,796億円
  • ブロードコム272.1兆円

ルネサスエレクトロニクス6723

産業用と車載で一部が重なる。ブロードコムの半導体は5つの最終市場の1つに産業用を持ち、車載サブシステム(EVパワートレイン・インフォテインメント・ADAS)や車載イーサネットのPHYを挙げる。★★ただし最終市場ごとの売上を開示していないため、重なりの大きさは測れない。★汎用マイコン・アナログ・パワー半導体では重ならない

有価証券報告書に「半導体専業メーカー」と記載し、報告セグメントは産業・インフラ・IoT(50.8%)と自動車(48.4%)の2つ。ブロードコムの半導体部門も5つの最終市場の1つに「産業用」を持ち、用途として産業オートメーション・発電配電・医療機器・防衛航空宇宙・車載サブシステム(EVパワートレイン、インフォテインメント、先進運転支援)を10-Kに挙げています。 ネットワーク接続の中にも車載イーサネットのPHY・スイッチ・カメラ用マイコンがあります。★★ただし重なりの大きさは測れません。 ブロードコムは最終市場ごとの売上を開示しておらず、開示は2つの報告セグメントだけだからです。ルネサスは売上のほぼ全額が産業と車載ですが、ブロードコムにとって産業用は5つの市場の1つにすぎません。★汎用マイコン・アナログ・パワー半導体では重なりません。 ブロードコムの製品の記述にこれらは出てきません。

売上高をブロードコムと並べる
  • ルネサスエレクトロニクス1.3兆円2025年12月期
  • ブロードコム10.1兆円直近の通期
時価総額をブロードコムと並べる
  • ルネサスエレクトロニクス6.7兆円
  • ブロードコム272.1兆円

キオクシアホールディングス285A

同じSSDの別の層。ブロードコムはSSDの中のフラッシュメモリを管理するカスタム・フラッシュコントローラを供給しており(誤り訂正・ウェアレベリング・不良ブロック管理)、キオクシアがメモリ、ブロードコムがコントローラという関係。★メモリそのものは作っていない。有形固定資産は総資産の1.5%で、四日市・北上の工場を持つキオクシアとは設備の構造が正反対

報告セグメントは「メモリ事業」単一で、売上収益を用途別に「SSD & ストレージ」「スマートデバイス」「その他」に区分すると記載します。★★同じSSDという製品の、別の層にいます。 ブロードコムはサーバー・ストレージ向けに「SSDの中のフラッシュメモリを管理するカスタム・フラッシュコントローラ」(読み書き、誤り訂正、ウェアレベリング、不良ブロック管理)を供給していると10-Kに記載しています。キオクシアがメモリを、ブロードコムがコントローラを作るという関係で、競合ではありません。★★メモリそのものは作っていません。 ブロードコムが自社工場を使うのはFBARフィルタと、GaAs・InPを使うレーザーだけで、前工程の大半はTSMCなどへ委託しています。有形固定資産は25億30百万ドルで総資産の1.5%にとどまり、四日市・北上の工場を持つキオクシアとは設備の構造が正反対です。

売上高をブロードコムと並べる
  • キオクシアホールディングス2.3兆円2026年3月期
  • ブロードコム10.1兆円直近の通期
時価総額をブロードコムと並べる
  • キオクシアホールディングス28.8兆円
  • ブロードコム272.1兆円

4社とも決算期と会計基準の組み合わせが異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません。ブロードコムは11月初旬に終わる52〜53週の会計年度で米国会計基準、ルネサスエレクトロニクスは12月期のIFRS、キオクシアホールディングスは3月期のIFRS、ソシオネクストは3月期の日本基準です。米ドルはページ下部に記載のレートで円換算しています。

よくある質問

ブロードコムは半導体の会社ではないのですか?

半導体の会社ですが、それだけではありません。 2025年11月期の売上高638億87百万ドルのうち、半導体ソリューションが368億58百万ドル(57.7%)、インフラソフトウェアが270億29百万ドル(42.3%)です。★★部門の営業利益で見ると、半導体212億32百万ドルとソフトウェア207億65百万ドルの差は4億67百万ドルしかありません。 ソフトウェアはVMware・メインフレーム用ソフト・Symantec/Carbon Black のセキュリティなどで、売り先は会社の記載によれば「フォーチュン500の大半を含む世界最大級の企業の多く」と「多くの政府機関」です。

2024年11月期に、売上が増えたのに利益が減ったのはなぜですか?

VMware買収の直後の期にあたるためです。 売上高は358億19百万ドルから515億74百万ドルへ157億55百万ドル増えましたが、営業利益は162億7百万ドルから134億63百万ドルへ27億44百万ドル減り、純利益は140億82百万ドルから58億95百万ドルへ81億87百万ドル減りました。部門に配分していない費用のうち、取得関連無形資産の償却が32億47百万ドルから92億67百万ドルへ、事業構造改革などの費用が2億48百万ドルから17億87百万ドルへ、買収関連費用が2億52百万ドルから5億49百万ドルへ増えています。

VMwareの買収はどれくらいの規模でしたか?

2023年11月22日に完了し、総取得対価は862億90百万ドルでした。VMwareの株主は現金307億88百万ドルとブロードコム株5億44百万株(公正価値533億98百万ドル)を受け取り、これにVMwareのタームローンの返済12億57百万ドルなどが加わります。のれんは796億48百万ドル、承継した無担保社債は82億50百万ドルです。★インフラソフトウェア部門の売上は2023年10月期の76億37百万ドル(構成比21%)から2025年11月期の270億29百万ドル(同42.3%)へ3.5倍になりました。★2024年7月1日には、VMwareのエンドユーザーコンピューティング事業をKKRへ現金35億ドルで売却しています。

地域別の数字は、どこで売れたかを表していますか?

表していません。 会社は10-Kに「代理店・OEM顧客・受託製造業者・チャネルパートナー・ソフトウェア顧客が指定した出荷地または引渡地に主として基づく」と記載したうえで、3つの但し書きを付けています。①製品の大半はマレーシアのペナンで所有権と支配が移転するが、地域別はそこではなく出荷先で分けている ②「これらの引渡地は、当社の最終顧客の所在地や、最終顧客が当社製品を組み込んだ機器を販売する国を必ずしも示すものではない」 ③「中国(香港を含む)へ出荷・引渡した製品の相当部分は、最終顧客が米国および欧州で販売する機器に含まれていると考えている」。 会社は経営者による分析でも「実際に中国の最終顧客に依存している比率はこれよりかなり小さいと考える」と述べています。

10-Kの地域別の表が2つあると聞きましたが、どちらを載せていますか?

国別のほうを載せています。 10-Kには、売上の種類と地域を掛け合わせた3地域の表(南北アメリカ189億39百万ドル・アジア太平洋358億96百万ドル・欧州中東アフリカ90億52百万ドル)と、10%以上の国だけを挙げた国別の記述(米国165億6百万ドル・中国111億55百万ドル・シンガポール107億96百万ドル・台湾64億51百万ドル・その他189億79百万ドル)の2つがあります。基準はどちらも出荷先・引渡先で同じで、区分の粗さが違うだけです。どちらも単独で合計が売上高638億87百万ドルと一致します。 2つを混ぜると「南北アメリカ」と「米国」が二重に数えられるため、当ページは国別のほうだけを使っています。

顧客の集中度が高いと書いてありますが、どれくらいですか?

2025年11月期の10-Kによると、上位5社の最終顧客で全社売上の約40%(前期も同率)、1社の代理店だけで32%(前期28%、前々期21%)です。売上債権の残高では1社で44%(前期18%)を占めます。販売代理店を経由する売上は全体の48%です。★直近の四半期(2026年5月3日終了)ではさらに進み、上位5社で約45%、1社の代理店で42%になっています。

直近の四半期で利益率が上がったのは、償却が減ったからですか?

違います。 取得関連無形資産の償却は前年同期の19億89百万ドルから19億67百万ドルへ、22百万ドル(1%)減っただけでほぼ横ばいです。売上高営業利益率が38.9%から48.6%へ9.8ポイント上がったのは、売上が48%増えたのに対し、金額のあまり動かない費用の対売上比が下がったためです。10-Q自身の百分率の表で見ると、営業費用の対売上比が29%から20%へ9ポイント下がり、売上総利益率が68%から69%へ1ポイント上がっています。

AI関連の売上はどれくらいですか?

部門別の表には入れていません。会社はAI関連の半導体売上の金額を、10-Kにも10-Qにも記載していないためです。10-Qの経営者による分析は「カスタムAIアクセラレータとAIネットワーキング製品への強い需要」と言葉で述べるにとどまります。★金額は決算発表資料のCEOのコメントにだけ現れます。2026年9月2日の資料では「第3四半期のAI半導体の売上は167億ドルで前年同期比221%増・前四半期比54%増」「第4四半期は217億ドルに加速する見込み」と述べています。★当ページは直近の四半期の節で、この数字を会社の言葉として紹介しつつ、監査済みの財務諸表の区分ではないことを明記しています。

今期の見通しの節がないのはなぜですか?

会社が通期の見通しを公表していないためです。同社は決算発表資料で次の1四半期分だけの見通しを示しており、2026年9月2日には2026年11月期 第4四半期について「売上高 約348億ドル(前年同期比93%増)、非GAAPの営業利益は売上見込みの約66%」と公表しています。★第3四半期(2026年8月2日終了)の見通しは2026年6月3日に「売上高 約294億ドル」と示され、実績は295億91百万ドルでした。10-Kに数値が載っているのは「2026年11月期の設備投資は前期より増加すると見込む」(金額なし)などの記述だけです。

中期経営計画はありますか?

決算発表資料と10-K・10-Qには、会社の売上高・利益率・ROEなどの中長期の数値目標は書かれていません。10-Kの事業戦略の記述は「持続的な技術のリーダーシップと、その分野を代表するソリューションの開発に注力し、大規模な自社研究開発と戦略的な買収の両方でこれを実現する」という言葉だけで、数値がありません。★数値で継続的に掲げているのは配当だけで、それも10-Kではなく決算発表資料にあります。2025年12月11日の資料で「2026年11月期の年間普通株式配当の目標は1株2.60ドル」「2011年度に配当を開始して以来15期連続の増配」と述べています。★なお2025年9月9日にSECへ提出した8-Kでは、CEOに付与した業績連動の株式報酬の達成条件として、2028〜2030年度(会社の会計年度)のうち連続する4四半期のAI関連の売上高の水準を定めています(600億ドル以下は支給なし、基準は900億ドル、1,200億ドル以上で最大)。これはCEOの報酬の条件として示されたものです。

ブロードコムの決算はいつ発表されますか?

米国の上場企業は、決算を公表すると米国SEC(証券取引委員会)に決算発表の書類(Form 8-K)を提出します。ブロードコムの直近4回の決算発表の日は次のとおりです(米国の日付)。

決算発表の日は、同じ期間の四半期報告書・年次報告書がSECに提出されてから当ページに載せています。次の発表日は載せていません。

数値はいつ時点のものですか?

決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)によります。決算期は会社ごとに異なり、ブロードコムは11月初旬に終わる52〜53週の会計年度、ルネサスエレクトロニクスは12月末、キオクシアホールディングスは3月末です。直近の四半期の実績は、会社が2026年6月9日にSECへ提出した四半期報告書(Form 10-Q)によります。株価と時価総額はページ下部の更新日時点の値です。

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注記(5件)
売上高と利益の推移
★★★2024年11月期に、売上が157億55百万ドル増えたのに営業利益は27億44百万ドル減り、純利益は81億87百万ドル減っています。VMwareの買収(2023年11月22日完了)の直後の期にあたります。★部門に配分していない費用が膨らみました。取得関連無形資産の償却が32億47百万ドルから92億67百万ドルへ、事業構造改革などの費用が2億48百万ドルから17億87百万ドルへ、買収関連費用が2億52百万ドルから5億49百万ドルへ増えています。推移の図を営業利益だけで見ると、この谷の理由は見えません。★★5期で売上高は2.3倍、営業利益は3.0倍になりました(274億50百万ドル→638億87百万ドル、85億19百万ドル→254億84百万ドル)。★2021年10月期の純利益67億36百万ドルは、優先株配当2億99百万ドルを引く前の金額です。会社は同じ期の損益計算書に「普通株主に帰属する純利益64億37百万ドル」も並べて記載しています。優先株は2022年9月30日に全額が普通株式へ転換されました。★★1株あたり利益と1株あたり配当の図は、2021年10月期だけ空けています。同社は2024年7月15日付で普通株式1株を10株に分割しましたが、分割後に提出された年次報告書が遡って示しているのは2023年10月期までで、2021年10月期の分割後の数値はどの提出書類にも載っていません。当サイトは会社が公表していない数値を作らないため、その期は描いていません(分割前の数値は1株あたり利益15.00ドル・1株あたり配当14.40ドルでした)。★ROEと自己資本比率は会社が公表していないため当サイトが計算しています(ROEの分母は期首と期末の自己資本の平均、自己資本比率は期末の自己資本÷期末の総資産)。
部門ごとの売上と利益
会社は10-Kに「最高経営意思決定者(CEO)は、予算と見通しの過程で部門ごとの売上高と営業利益を検討し、各部門の業績評価と資源配分に用いている」と記載しています。★★部門の営業利益の合計419億97百万ドルと、連結の営業利益254億84百万ドルの差165億13百万ドルは部門に配分していない費用です。内訳は取得関連無形資産の償却80億62百万ドル、株式報酬費用75億68百万ドル、事業構造改革などの費用6億67百万ドル、買収関連費用2億16百万ドルです。★部門間の売上はどの期もありません。★★部門ごとの研究開発費・販管費は2025年11月期から新しく開示されたもので、合計(研究開発費59億57百万ドル・販管費22億91百万ドル)は連結の研究開発費109億77百万ドル・販管費42億11百万ドルとは一致しません。差は株式報酬費用などの未配分の分です。★会社は部門ごとの資産と減価償却費を見ていないため、その開示はありません。
「部門の利益」が何を指すかは会社によって違います。掲載している会社の基準の一覧を用語集に置いています。
地域別の売上
会社が10-Kで開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★★この区分は「出荷先または引渡先がどこか」で分けたものです。会社は10-Kに「代理店・OEM顧客・受託製造業者・チャネルパートナー・ソフトウェア顧客が指定した出荷地または引渡地に主として基づく」と記載しています。★★★会社自身が3つの但し書きを付けています。①製品の大半はマレーシアのペナンで所有権と支配が移転するが、地域別はそこではなく出荷先で分けている ②「これらの引渡地は、当社の最終顧客の所在地や、最終顧客が当社製品を組み込んだ機器を販売する国を必ずしも示すものではない」 ③「中国(香港を含む)へ出荷・引渡した製品の相当部分は、最終顧客が米国および欧州で販売する機器に含まれていると考えている」。会社は経営者による分析でも「実際に中国の最終顧客に依存している比率はこれよりかなり小さいと考える」と述べています。★10-Kにはこれとは別に、3地域(南北アメリカ189億39百万ドル・アジア太平洋358億96百万ドル・欧州中東アフリカ90億52百万ドル)に分けた表もあります。基準は同じで区分の粗さが違うだけで、どちらも合計が売上高と一致します。当ページは国別のほうを載せています。
最新の決算
当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★3か月(2026年5月4日〜8月2日)の数値です。SECに提出された四半期報告書(Form 10-Q)によります。★★★売上高が86%、営業利益が171%増えています。売上高営業利益率は53.9%で、前年同期の36.9%から17.0ポイント上がりました。★★部門の構成がさらに半導体へ寄りました。半導体ソリューションが208億39百万ドル(構成比70%・前年同期57%)、インフラソフトウェアが87億52百万ドル(同30%・43%)です。部門営業利益は半導体127億70百万ドル、ソフトウェア73億25百万ドル。★★半導体の売上は1年で2.3倍になりました(91億66百万ドル→208億39百万ドル)。ソフトウェアは67億86百万ドル→87億52百万ドルで29%増です。★★会社は決算発表資料で「第3四半期のAI半導体の売上は167億ドルで、前年同期比221%増・前四半期比54%増」と述べ、「第4四半期は217億ドルに加速する見込み」としています。★この金額は経営者のコメントに書かれたもので、財務諸表の区分ではありません。★第4四半期の売上高の見通しは約348億ドル(前年同期比93%増)と公表しています。★★費用は減っています。研究開発費28億95百万ドル(前年同期30億50百万ドル)・販管費9億96百万ドル(同10億72百万ドル)で、取得関連無形資産の償却も20億6百万ドル(同20億26百万ドル)とほぼ横ばいです。売上が86%増える一方で費用が減ったことが、利益率の上昇につながっています。★9か月の累計(2025年11月3日〜2026年8月2日)は売上高710億89百万ドル・営業利益353億6百万ドル・純利益297億47百万ドルでした。★四半期配当は1株0.65ドルです。
会社が公表している中長期の目標
10-Kの事業戦略の記述は言葉だけで、数値がありません。数値で継続的に掲げているのは配当だけで、それも10-Kではなく決算発表資料にあります。★2025年9月9日にSECへ提出した8-Kでは、CEOに付与した業績連動の株式報酬の達成条件として、2028〜2030年度(会社の会計年度)のうち連続する4四半期のAI関連の売上高の水準を定めています(600億ドル以下は支給なし、基準は900億ドル、1,200億ドル以上で最大)。これはCEOの報酬の条件として示されたものです。示されていない目標を当サイトで補ってはいません。
目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。会社がForm 10-K(2025年12月18日提出)および決算発表資料に記載した内容です。★★売上高や利益の中長期の数値目標は、決算発表資料と10-K・10-Qには書かれていません。会社は将来に関する記述の留保を資料に記載しています。

出典

部門別・地域別の売上高、四半期決算、中長期の目標は、同社が公表した次の資料から当サイトが書き写しました(2025年11月2日期 Form 10-K(2025-12-18 公表)/2026年11月期 第3四半期 Form 10-Q(2026-09-10 公表)/2026年11月期 第3四半期の決算発表(Form 8-K 添付資料99.1)(2026-09-02 公表))。5期の推移(売上高・利益・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数は、米国SECに提出されたXBRLデータによります。金額は1米ドル=158.73円、株価と時価総額は1米ドル=158.25円で円に直しています(レートの出典はYahoo Finance)。

投資判断は自己責任で行ってください。

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